You Tube チャンネル11曲目「Try the Way That You Need,You want」を公開しました
はてなブロガーの皆様、大変ご無沙汰しております。Kenroです。
ブログをやめたつもりはないのですが、今年は昨年より仕事が忙しくなってしまい、更新時間がなくなってしまいました。
しかし音楽への情熱を捨てたわけでありません!この度ようやく今年の3曲めが完成しましたので、公開のお知らせをさせていただきます。
それではいつものように、御用とお急ぎのない、暇で暇でどうしようもない方、変なものを見聴きしたがるモノ好きな方、何があっても冷静でいられる方、めったに怒らない気の長い方、今回もなんとか4分弱に抑えましたので、耐えて聴いてみていただけますでしょうか。
よろしくお願い致します。
曲の構成
原型となる曲は相変わらず古くて、98年頃に作りました。Aメロの歌詞は2番まであったのですが、フルで作ると6分を超え冗長すぎてしまうので、諦めて1コーラスだけにし、なんとか4分内に抑えました。どうにかそれほど飽きずに最後まで聴けるかなと思っています。
バックバンドの編成
今回は「行進曲」がコンセプトです。従ってバックバンドの編成は、ほぼブラスバンドですね。編成は
・Drums(+CowBell) ・Bass ・Elec-Piano ・Elec-Guitar1 ・Elec-Guitar2
・Grokkenspeel ・Tenner Sax ・Trumpet
これに・Read Vocal ・Chorus1 ・Chorus2 がいて、合計11人編成です。
ちょっと音数が多くて、ごった煮感があります。
近頃のAmerican Chartの曲を聴くと、シンプルなバックであるものがほとんどなので、この辺が「古さ」を感じる所以かもしれませんね。上記の編成は、明らかに70年代を中心とした、Brass RockやSoul,Funk Musicのフォーマットです。
ちなみに私は料理を作るときでも、ついいろんな野菜を入れようとしてしまい、「どの料理にも人参としいたけと葉物野菜は必ず入っている」みたいにする癖があります。
私としては「どうしてもこの楽器が入っていて欲しい」ので、そうしてしまうのですが、時々オブリのフレーズがかぶってしまうことがあります。
結局「バンドサウンドにこだわり、アナログチックな伴奏や間奏を入れたアレンジで進めるのか」「リフをループさせるシンプルなバックか」
つまり今時の曲は、あくまでも歌やボーカル(またはボーカリスト)がメインで、歌詞を伝えることが唯一の目的なのだろうと思います。
私にはそこまでして主張したい歌詞があるわけではありません。どちらかと言えば歌詞よりもメロディーやハーモニーが重要なのですね。目的が違います。だからこうなってしまうのですね。
今後どういう方向に進めるか、これも一つの研究課題かもしれません。そう簡単には変えられないとは思いますが。
来年も4曲は公開できるよう頑張ります。
ではまた。
You Tube チャンネル10曲目「アスリートの皆さんへ(2021東京 非公式応援SONG)」を公開しました
Blog更新が2カ月あいてしまいました。仕事がいそがしくなってきたのと、ちょっと書き込みに疲れてしまったこと、私が良く見ていたブロガーさん達のページ更新も最近減っていることなどが重なり、正直言うと少し情熱が薄れてきた感があります。
でも! 音楽への情熱は少しも減っておりませんよ。しばらく潜航しておりましたが、ようやく新曲ができましたので(例によって「これ以上はいくらやっても向上しないな」と思ったタイミングでの)公開をさせていただきます。
(Youtubeに上げただけでは全然視聴してもらえないんですよね。やはり告知をしなければ!)
それではいつものように、御用とお急ぎのない、暇で暇でどうしようもない方、変なものを見聴きしたがるモノ好きな方、何があっても冷静でいられる方、めったに怒らない気の長い方、今回は約4分間、耐えて聴いてみていただけますでしょうか。
よろしくお願い致します。
ようやく10曲目になりました
2018年の秋から始めたオリジナル曲の制作ですが、3年近くたってこのたびようやく2桁に到達することができました! いつもご視聴頂いている皆さま、本当にありがとうございます。
あともう1曲できれば、「ここまでが、デビューアルバムです!」という区切りにしようかなと思っています。(別に、CDを作るとかではないですが)
自分の中では、「アルバムを3枚作る」構想を持っているので、もうすぐ一つのMile Stoneに到達できると思うと、さらに意欲がわいてきます。自分自身に期待しています。(でも同時に、あまり信用もしていません。これから更に歳を取って行くばかりで、はたしていつになったら完成することやら・・・)
でも逆に考えると、曲作りが進むということは、私自身の死に着実に近づいているということかもしれないですね・・・これは終活の一環なのかな? まあ、それが生きがいならば、それでいいか。
曲のコンセプト
実はこの曲は、1998年の長野大会で、あるスケート選手の姿を見て作ったものなんです(相変わらず古くてすみません)。
2021年夏。連日TVもニュースも、「あの大会」の話題でいっぱいですね。メダル獲得数が過去最多とか。でも私は思うに、このメダル偏重報道は何とかならんでしょうか。
1998年の当時も、マスコミ報道はその選手にメダルを取ることばかり期待し、なかば強要しているような雰囲気でした。しかしその選手は調子が上がらなくて、通常の競技会よりも成績が悪く、メダルは取れませんでした。
競技の後の寒い空気の中、ひたすら悔しがり後悔しているその選手の姿を見て、あまりにも可哀想で、とてもやるせない気持ちになりました。私は、だからスポーツは嫌いです。
「勝てば官軍」とはよくぞ言ったもので、負けた選手のことは、とたんに報道もされなくなる。選手は人間であってメダルを取る機械じゃないのですから、私はいつもそのことでスポーツが楽しめなくなります。選手にとっては、もしかしたらそこが醍醐味なのかもしれませんが、私には理解できません。
まして今回、真夏の開催ということと、このコロナ禍の中での開催には甚だ疑問を感じており、この大会がきっかけで、日本から世界に再度コロナが広まるのではないかとさえ心配しています。日本政府や組織委員会の対応も、悪すぎますね。
でも厳しい環境の中、選手の皆さんは最高のパフォーマンスを繰り広げています。「最近の若い人は立派だなあ」と感心しています。メダルが取れても取れなくても、真剣に取り組んでいる全ての選手・スタッフにエールを贈りたいと思います。
ビデオは選手や競技ばかりの画像ですが、本当は選手だけでなくスタッフも含め、そしてスポーツマンに限らず、「自分の夢に向かって努力を続けるすべてのひと」に届いたらいいなあと思っています。
今回もボーカルがネックです(. _ .)
この先もずっと年齢との闘いですかね。もうほとんど向上はしないと思いますし、自分でもどんどん聞き苦しくなって行く(声が出にくくなって行く)のを感じていますが、今後もFrexPitch君に相談しカウンセリングを受けながら、なんとかクオリティをあまり落とさずに維持し継続して行きたいです。
相変わらず変な曲ばかりですが、リスナーの皆さま、これからもよろしくお願い致します。(ついに楽曲の完成度やパワーではなく人情に頼るという・・・)
ではまた。
モニタースピーカーYAMAHA MSP3Aを導入しました!
以前からモニターSPの購入は検討していました。ただ、私の部屋にはラジカセ(実際はラジCD)を含めると、既に4種類のスピーカーセットがあり、更にDTM専用に買うのもどうかな、パワードSPだから、現有のHiFiオーディオとの両立もやりにくいしな~・・・と、なかなか決断できませんでした。
しかし先ごろついにスマホに手を出し、AQUOSケータイ機に25,000円払いましたが、その代わり楽天モバイルさんが20,000ポイントくれたので、しかもその有効期限が9月末までということで、何に使おうか迷った挙句、今の私にとって一番大事なことに使おうと考え、おそらく作品の質の改善に寄与するであろう「これ」にたどり着いたというわけです。
とにかくまず小さい!
CDジャケットや隣にある昔のKENWOODのMDコンポのスピーカーと比べても、とにかく小さい! 奥行も薄い! 横144×縦236×奥166です。
そして・・・音が良い! うーん、もっと早いうちに導入すればよかった! 食わず嫌いでした。脱帽。
私は昔(40~30年ほど前)HiFiオーディオの販売店で店員をしており、その頃のYAMAHAのオーディオ機器のイメージは「クラシック寄りの、チリチリした高音と広がりのある低音」(私に言わせれば、いわゆる「ドンシャリ」ではなく「ボンチリ」)の音であり、とてもPOPSを開放感を感じながら聴ける製品ではないと思っていました。
当時YAMAHAのモニタースピーカーと言えばNS10MやNS1000Mの時代でしたが、それらは音を聞かずに評判だけで買って行くお客さんも多く、あまり魅力を感じていませんでした。
私はむしろそれらのすぐ隣にあるJBLやALTECにばかり目が行っており、しっかり聴きこんでいなかったのかもしれません。
今回入手したMSP3A、まず音を出してみた印象は「なんだ、JBLのモニターシリーズにそっくりじゃないか」というものです。(あくまでも個人の感想です)
私は古いJBLの4312Aを持っており、日常それを聴いていますので(だいぶくたびれていて高音が出ません。今回のSP導入は高音の改善が一番の動機でした)よく知っているつもりです。もちろん全く同じと言いたいわけではありませんが、それでもこの大きさで、よくぞこの解像度、楽器の定位感とたっぷりした低音が出ます。小さな部屋でのスタジオモニターとして、十分な能力・表現力を持っています。
SPユニットやエンクロージャー(箱ですね)ももちろんでしょうが、内蔵アンプのチューニングが相当うまく行っているのでしょう。これはむしろクラシック音楽には向きませんね。現代のPOPSにピッタリの製品です。
これは前身のMSP3のマイナーチェンジ版なのですが、大きな違いはバスレフの穴が前面から背面式になったことです。以前の機種で、中低音に若干の暴れがありましたが、裏バスになった結果、密閉型に似たしまった低音や繊細さが追加され、より「モニター」本来の目的の音に近づいた感があります。
このクオリティがこの価格で手に入るとは。今どきの言葉で言えば、「とてもコスパが良い」(昔はコスト/パフォーマンス(C/P)が良いと言いましたが)製品です。これはお勧めです。4312Aに代わってこれがメインSPになりそうです。
価格はオープンプライスで、ペア4万円でおつりがくるようですが、私は今回、楽天モバイルさんのポイントバックのおかげで1万数千円で入手しちゃいました。これはとんでもないオトク。(うれしー)
今、youtubeチャンネルKenro Songsで発表する予定の10曲目にとりくんでいます。以前の曲にはモニターが良くなくてバランスが悪いものがありますが、次回以降、どれだけ改善できるか、ご期待頂ければ。
ではまた。
You Tube チャンネル9曲目「雪景色(Part1,Part2)」を公開しました
2年目のGW(がまんウィーク)いかがお過ごしでしょうか?
2021年最初の曲は、もう初夏だというのにタイトルが「雪景色」・・・。本当は2月には完成させるつもりでしたが、仕事が忙しくまたもや古い音声データとの格闘・アレンジのやり直し・アナログ音声でのミスの修正などで、時間がかかってしまいました。
たまには「歌謡曲」っぽいものもやろうかな・・・と言うわけで、こうなりました。マイナーでアップテンポで暗い歌詞、そしてバックのオケはハードロック(古い!) 。
更に古さを強調するのが、Part1とPart2の二部構成をメドレーでつなげているところですかね。70~80年代に結構流行りましたし、私が一番好きなChicagoのお家芸みたいなところもあって、現代は誰もやらない手法だと思います。曲全体が長くなっちゃうし(またしても5分超です)でも自分としては切りようがないんです・・・。
ではいつものように、御用とお急ぎのない、暇で暇でどうしようもない方、変なものを見聴きしたがるモノ好きな方、何があっても冷静でいられる方、めったに怒らない気の長い方、5分間耐えて聴いてみていただけますでしょうか。
よろしくお願い致します。
またしても、古い音源を再利用しています
もともとこの曲を作詞作曲したのは1996年、38歳の時です。翌年、ハードディスクレコーダーに録音しておきましたが、今回その音声を引っ張り出してLogicにコピーし、リード・ボーカルとギターの音のみ採用して、他のパートは今回あらためて打ち込んでみました。
本当は全パートを再録しようと何度も試みましたが、どう頑張ってもあの頃の声のハリが再現できません。コーラスはかろうじて今の声ですが、リードボーカルは39歳の時の私です。
バンドサウンドには、こだわりたいのです
バックのサウンドはやっぱり70年代です。長年バンドをやってきたのでバンド目線でしか考えられないんですね。もちろん本当は一人でやっている「なんちゃって/ぼっちバンド」なんだけど、むしろバンドのシミュレーションにはこだわりたいのです。
現代のPOPSのサウンドは、バックの演奏がパソコンであって、「ひと」を感じられません。それじゃやっぱり味気ないので、人見知りで偏屈で友達のいない私ではありますが、「気心の知れた友人たちとバンドをやってます」の体で、大所帯のバンドをシミュレーションしています。(結局、パソコンですけど・・・)
今回のバンドは、Ds、Bs、LeadG、RhythmG、Key1(Ep,Org)、Key2(Ap,Synth)、WoodWinds(Flute)の7人編成。ボーカルとコーラス1、コーラス2は演奏しながら・・・という想定です。
ちなみに我がバンドのメンバーは他にPercussin1人、金管1人、弓弦が2人いるので最大11人編成になりますが、曲に応じて編成と人数が変わるのです。・・・あくまでも架空の話ですが。
Logic Pro Xのアナログ音声編集機能 ”Frex” について
何度か話題にしていますが、それにしてもLogic Pro Xの”Frex”の機能・性能は素晴らしいし、ありがたい! 本当に助かっています。
巷では「Melodyneのほうが上だ」という声が多いようですし、比較したこともないのですが、アマチュアの私にはとりあえずこれで充分かな。何しろこれはプラグインではなくソフトウェア本体の標準機能なのですから、本体価格の安さも相まってコスパは抜群です。 まだまだ使い込んでいないし!
良く使う機能
Frex Pitch
ボーカルやベース、リードギターといった単音データの音程(Pitch)を修正できます。私の歌は微妙に半音ずれていることが多いのですが、それをほぼジャストに修正できますから、音程のあっていないコーラスの気持ち悪さを、かなり解消できています。
(それでも気持ち悪いのは、そもそもの声質や発声方法、コンデイションの問題・・・)
Frex Time(Slicing)
ボーカルはもちろん、ギターやBassなどの「アナログ音声」の発音タイミングを前後に移動させることができます。これはもう「魔法」ですね。今回一番意識したのが、打ち込んだDrumsのアクセント(バスドラやシンバル)と他の楽器の発音タイミングを合わせることでした。Frexで解析をかけると、勝手に音声の頭にカーソルを置いてくれます。こちらはDrumsの打点にマウスでカーソルを移動させるだけです。
この曲では最後に演奏の速度がだんだん遅くなって(リタルダントして)終わりますが、この一切クオンタイズしていない打ち込みDrumsに対して、全体のタイミングを合わせる処理により、バンドの息の合い方が表現でき、スピード感・タイト感が増します。(と言ってもあまり追い込んでしまうと、ヒューマン感がなくなってしまうと思うのでほどほどにしていますが)
曲の最後でオルガンだけが残る直前、バスドラとBassで「どーん」と一発鳴らしますが、そこが気持ちよくできたので気に入っています。(本物のBandでは、DrumsとBassがアイコンタクトしてタイミングを合わせるんですけどね)
この歳で、自分の曲を演奏してもらうためにメンバーを集め、息を合わせたバンドが作れるわけでもありません。これからも引き続きLogic君にはお世話になりますか。
いつもご視聴頂き、誠にありがとうございます。YouTube上のGoodかBad、またはご感想のコメント、お待ちしています。
ではまた。
イーグルス「ベスト・オブ・マイ・ラブ」/Album「オン・ザ・ボーダー」
ご無沙汰しております。すっかり間が空いてしまいました。もうGW直前・・・。いいかげんE-のINDEXに行きましょう。
DでDoobie Brothers、Donald Fagen(Steely Dan)の話をしたら、どうしてもEaglesを外すわけにはいきません。
Eaglesの歴史
彼らは1971年、リンダ・ロンシュタットのバックバンドとして集まったスタジオミュージシャン達が意気投合して結成し、翌72年にデビュー。
70年代前半、彼らはDoobie Bros. Americaと共に「アメリカ・ウエストコースト・ロックの3大グループ」と言われ、70年代末までにシングル5枚、ベスト盤を含むアルバム4枚が全米1位を取るなど、大成功を納めました。
82年に「一回目の」解散をした後、各メンバーはソロ活動に入りますが、その後97年に再結成し、4つの新曲を含んだライブ・アルバムを発表(またもや全米1位)。コンサート活動を再開します。
その後は毎年のように世界ツアーを繰り返しますが、2004年からは「フェアウェルツアーⅠ」と題した(冗談の)解散コンサートを展開、ライブのDVDも発売し大ヒット。
そして2007年、28年ぶりに発売した2枚組スタジオアルバムが通算6枚目のNO.1となり、絶大な人気と実力を保ち続け、現在までアルバムのトータルセールスは2億枚を超えるとのこと。
2016年に中心メンバーのグレン・フライ(Vo,G,Pf)が死去し、正式に解散してしまいましたが、現在ももう一人の主要メンバー、ドン・ヘンリー(Vo,Ds)を中心に再々結成し、グレンの息子であるディーコン・フライや美声のカントリーシンガー:ヴィンス・ギルをメンバーに加えてライブ活動を続けている、レジェンダリーなバンドの一つです。
私は彼らの音楽が大好きなのですが、手放しで全面的に支持できるかと言えば、そうではありません。嫌いな部分もあり、好きと嫌いが混在しています。今回Blogに書くまで時間がかかってしまったのもそれが一因で、自分の中でどう評価するか・お薦めをどれにするか、迷ってなかなか決められなかったからなのです。結局、一番のお勧めアルバムはこれになりました。
境界線上のアルバム
さてこのアルバム”On The Border”は、彼らがデビュー3作目にして、大きな転換期:境界線の上に居た(線を越えた)ことを象徴している1枚です。
一つの大きな出来事は、プロデューサーの変更でした。彼らをデビュー以来担当していたイギリス人のグリン・ジョンズを2曲完成した段階で解雇し、アルバムの途中からアメリカ人プロデューサー:ビル・シムジクに変更。
そしてもう一つ、このアルバムからメンバーチェンジが始まるのです。
当時のメンバーは、グレン・フライ(Vo,G,Pf)、ドン・ヘンリー(Vo,Ds)、バーニー・レドン(Vo,G)、 ランディ・マイズナー(Vo,B)の4人でしたが、この頃からグレンとドンの二人がソングライティング・チームとして確立し、バンド全体のイニシアチブを取るようになります。
そして2人はバンドを、アコースティック楽器中心の「カントリー・ロック」バンドから、エレキ・ギター中心の「ロックンロール」バンドとして変貌させるよう動き出します。
アルバムにはセッション・ギタリストとしてドン・フェルダーが参加し(M9 GoodDay in Hell(地獄の良き日)のスライドギター)、その後正式メンバーになります。これがきっかけで、これまでリード・ギタリストとしてEaglesのカントリー要素を強力に担っていた、バーニー・レドンの立場が危うくなって行きます。
次の4枚目のアルバム”One Of These Nights”(呪われた夜・1975年)を発表した後、バーニーは脱退。入れ替わりのギタリストとしてジョー・ウォルシュが加入(Bill Symzykの紹介)、そしてジョーとドン・フェルダーは、その更に次のアルバム”Hotel Carifolnia”(1976年)で、重要な役割を果たすことになるのです。
(しかし2000年になって、ドンはバンドから突然解雇されてしまうのですが)
お薦めの曲
M1 Already Gone
彼らの人気を決定づけたデビュー曲”Take It Easy”の流れを組む軽快なロックナンバー。グレン・フライの友人のシンガーソングライター、ジャック・テンプチンの曲。
M4 My Man
バーニー・レドンのペンによる、人懐っこいメロディのカントリーフレーバー溢れる曲。バーニーの弾くペダル・スティールギターをふんだんに味わうことができます。
M7 Ol' '55(懐かしき55年)
「酔いどれ吟遊詩人」こと、トム・ウェイツ作の味わい深い曲。トムのだみ声とは違い、グレンのソフトな声と、ドン・ヘンリーの少しハスキーなハリのあるハーモニーが秀逸です。
M8 Is It True?
これはBassのランディ・マイズナーの曲。コーラスのハーモニーが耳に残ります。
M10 Best of My Love(邦題:我が愛の至上)
ビル・シムジクのプロデュースによる、彼ら初の全米NO.1ヒット。味わい深いメロディは、曲作りに参加したJ.D. サウザーの手腕だと思います。惚れ惚れする至上のコーラスワークも聴きものです。
Eagles の他のアルバムと音楽の変遷
■1972年 Eagles First
デビュー当時の彼らは、さわやかでしかも分厚いボーカルハーモニーが特徴の「カントリーロック・バンド」でした。それは創設メンバーの一人、バーニー・レドン(ギター、バンジョー、スティール・ギター、マンドリン)や、友人のシンガーソングライター:ジャクソン・ブラウン、J・D・サウザーらによるものが大きかったようです。
お薦めの曲
M1 Take It Easy
カリフォルニアのさわやかな風とともに颯爽とデビューを飾ったヒット曲。全米第12位まで上がりました。
M2 Witchy Woman (魔女のささやき)
ネイティブ・インディアン風のアレンジが感じられる怪しいムードの曲です。後年の「呪われた夜」や「ホテル・カリフォルニア」との共通点も聞こえるような気がします。この曲の「魔女」とは、リンダ・ロンシュタットのことという説があります。こちらは全米9位。
M9 Peaceful Easy Feeling
グレンのヴォーカルがホッとする、穏やかで楽な気持ちになれる曲です。全米22位。
■1973年 Desperado (ならず者)
西部開拓時代に実在したギャング団・ダルトン一家をテーマにしたトータルアルバムで、彼ら自身がギャングに扮しています。
アルバムの裏ジャケットでは、全員が保安官に逮捕され、地面に並べて横たえさせられている写真になっています。(6人が縛られていますが、サポートメンバーのジャクソン・ブラウンとJDサウザーも一味に加わっているんですね)
全体的には地味でこれと言ったヒットは出ませんでしたが、味わい深い曲が多いセカンド・アルバムです。
お薦めの曲
M4 Tequila Sunrise
これは酒に弱い私には当初分かりませんでしたが、テキーラベースのカクテルの名前なんですね。
バーで働くウェイトレスの女性にあこがれを抱きながらも相手にされず、仕事でも大した成功をつかめずに去ってゆく男・・・そんなドラマが垣間見える一曲です。グレンの温かみのあるボーカルが素敵な一曲。
M5 Desperado(邦題:ならず者)
シングルカットはされませんでしたが、後に多くのアーティストからカバーされてスタンダードナンバーとなった曲です。
自由と富を求めた余りの非道の末、犯罪を犯して監獄に入れられた「ならず者」に対し、「今の自分の境遇を正直に認め、人の愛を受け入れろ」と諭す内容が淡々と歌われます。
哀愁のあるピアノのイントロや流麗なストリングスが美しく、彼らのコンサートの終盤で必ず歌われる名バラードです。
M9 Saturday Night
カントリー/フォークのサウンドとワルツのリズムが心地よい曲。ドン・ヘンリーがドラムスではなくアコギを弾いて歌っています。実らなかった恋の思い出に執着している男の歌。
M10 Bitter Creek
アコースティックギターとコンガの演奏にコーラスが乗っかる構成で、当時のライバルバンドAmericaにも似たサウンドです。ビター・クリークとは、ダルトン一家の一員だった男の愛称だったそうです。
■1975年 One Of These Nights (呪われた夜)
この4枚目のアルバムでは、J.D.サウザーやジャクソン・ブラウンは参加していません。代わりにドン・フェルダーのギターが大幅にフィーチャーされ、ソリッドなロックへと大きく舵が切られます。結果としてタイトル曲のシングルとアルバムが共に全米NO.1に輝きます。
インストゥルメンタルのM4 Journey of the Sorcerer(魔術師の旅)で一人バンジョーを弾き、グループ内で唯一カントリー/ブルーグラスの要素を担っていたバーニー・レドンが、このアルバムの後ツアー中にメンバーと不仲になり、突然脱退してしまいます。
お薦めの曲
M1 One Of These Nights(呪われた夜)
ベースとギターの低音部のグリッサンドのフレーズが印象的な曲。ハイトーンのコーラスも耳に残ります。全米1位。
M3 Hollywood Waltz
得意のPOPなワルツ調の曲。歌詞はハリウッドの退廃をテーマにしていて、“Hotel California”のモチーフの発端になった曲と言われているようです。
M5 Lyin' Eyes(いつわりの瞳)
全米2位とグラミー賞Best Pop Vocal賞を受賞した曲。グレン・フライが甘い声で、金持ちのオヤジと暮らしながら若い男と浮気を重ねる女性を諭す歌詞を歌っています。
M6 Take It to the Limit
ベースのランディ・マイズナーがリード・ボーカルを取った曲。ゆっくりした3拍子のリズムなのに歌詞は「もう一度、ハイウェイで限界時速まで走ろう」と歌っています。実際にはすっかり疲れて今は走れないということを表現している、そんなダルでスモーキーな雰囲気が漂う曲。全米4位。
M9 I Wish You Peace(安らぎによせて)
アルバムの最後を飾る、安らぎを感じさせてくれる曲です。作詞とリードボーカルはバーニー・レドン。でも脱退前の最後の曲で「君(君たち)の幸せを祈る・・・」なんていう歌詞は、偶然なのかなんなのか、複雑な後味が残りますね。
■1976年 Hotel California
これは彼らの最大の問題作であり、商業的には頂点を極めたアルバムです。
内容は60年代からの若者の理想郷としての「花のサンフランシスコ」「夢のカリフォルニア」幻想の終焉、ドラッグ禍も含めた「カリフォルニア=ハリウッドの退廃」がテーマの、トータルアルバムになっています。
メンバーは、バーニー・レドンの後任のギタリストとしてジョー・ウォルシュが加入。更にソリッドなギターロックの要素が大幅に注入され、タイトル曲ではドン・フェルダーも作曲に参加して、ジョーと共にインスト部分を担っています。
お薦めの曲
(タイトル曲は好きじゃないので、私はお勧めしません)
M2 New Kid in Town
JDサウザーが曲作りに復活しグレンがゆったりしたボーカルを聞かせてくれる、メキシカンなリゾート感覚漂う名曲です。しかし内容は、「新しく出てきた若者はみんなの噂の的になるけれど、また別の新人が出てくればすぐ忘れられてしまう・・・」といった内容で、ハリウッドのショウビズ界を皮肉たっぷりに歌ったもののようです。
M7 Pretty Maids All in a Row
ジョー・ウォルシュが珍しくピアノを弾きボーカルを取っているバラードです。幼くして亡くなった自分の娘に語り掛けている曲。歌い出しの”Hi there, how are 'ya? It's been a long time”で一気に涙があふれそうになります。ジョーは情の深い(ダジャレではありませんよ)良い奴だな!
しかしバンドにとって不幸だったのは、今作があまりにも売れてしまったことでした。プロモーターは大規模なコンサートツアーを連続して組み、また次のアルバムでは更に「売れる」ことを求めるようになり、バンドはプレッシャーに苛まれて行きます。
77年、大規模ツアーのストレスやメンバー同士の仲違いにより、ベースのランディ・マイズナーが脱退。後任に元Pocoのティモシー・シュミットが加入しますが、それまで毎年作って来たアルバム制作もうまく行かず、次作まで3年を要することになりました。
■1979年 The Long Run
ファンが待ち望んでいたこのアルバムは、その注目度の高さから全米1位となり、タイトルシングルも1位。他にも2曲シングルカットされヒットしましたが、アルバム全体の印象は重くトータル性もなく散漫で批評家の評価も低く、メンバーの仲も最悪となり80年に活動停止、結局82年に彼らは解散してしまいます。
お薦めの曲
M1 The Long Run
in the Long Runと言うと「長い目で見れば(結局)」という慣用句になるんですね。グレンのR&B趣味が強力に出ていて、アル・グリーンが歌ってもおかしくない感じ。全米8位。
M2 I Can't Tell You Why(言い出せなくて)
ティモシー・シュミットの作・ヴォーカル。この程度暗い曲のほうが、ティモシーの根アカすぎる声にはちょうどいいかも。若い頃バンドでコピーしました。シンセ・ストリングス(今で言うシンセパッド)の使い方のお手本のような曲。
M6 Heartache Tonight
後ノリのリズムが心地よい、緩めのシャッフルビートのロックンロール。曲作りにこっそりボブ・シーガーが参加し、コーラスもしているようです。全米1位のヒット。
■1997年 Hell Feezes Over
その後97年、MTVの誘いによって彼らは再結成。新曲4曲を含んだライブ・アルバムを発表し(全米1位)、アンプラグドをメインにしたコンサート活動を再開します。
しかし2000年、バンドはギターのドン・フェルダーを突然解雇。これは裁判に発展しました。
■2007年Long Road Out Of Eden
13年ぶりに発表され、世界の音楽ファンをあっと言わせたのが、この2枚組20曲入りのスタジオ盤でした。全米全英共に初登場第1位の快挙。
そこには、この長いブランクの間まるで何事もなかったかのように、あの往年のEagles Soundが展開し、鉄壁のハーモニーが復活していました。
「エデン(=楽園:昔のカリフォルニアのことでしょうか?)の外の長い道のり」のアルバムジャケットでは、ひたすら砂漠が広がり、4人がひたすら歩き続けている写真が掲載されています。「俺たちはこれからも、命の続く限りオアシスを探して歩き続けるのさ」というメッセージだったのでしょうか。
たどり着いた海岸では、海底油田の掘削が行われていましたが、そこはオアシスとは程遠いもののようです。
現在のところ最終である、このスタジオアルバムでは、彼らも歳を取ったのか、アップテンポのギターロック色は薄まり、昔のようなハーモニー重視の、落ち着いた印象的なメロディの曲がたくさん入っていて、アルバム通して違和感なく聴ききることができます。円熟の境地と言うのでしょうか。でも彼らは最初から、この表現力は携えていましたが。
お薦めの曲
M8 No More Cloudy Days
雲が晴れ、明るい日差しが差し込んでくるかのようなイントロがさわやかな一曲。グレンが相変わらずの優しいタッチで、別れた恋人に「もう一度やり直そう。二度とこんな曇り空みたいな憂鬱な思いはさせないよ」と歌う曲。これをシングルカットしなかったのは何故なんでしょう? 絶対ヒットしたはずなのに。
ちなみに邦題は「明日はきっと晴れるから」。そうじゃないんだよなー。
M9 Fast Company
Blackな香りのプンプンするSoul寄りの曲。Brassも入り黒人ぽくファンキーな、アルバムの中では異色の曲。
M19 Center Of The Universe
このアルバムの国内盤では全曲に邦題がつけられていますが、どれも最低で、無いほうが良いものばかりでした。一番ひどかったのはこれ。なんと「宇宙の中心で愛を叫ぶ」です。明らかに、昔の彼らと彼らのファンを知っている世代ではない人が担当したんでしょう。
この担当者にとっては「セカチュー」が先で、このアルバムが後だったのかもしれませんが、このスタンスの人に洋楽を扱わせるべきではないですね。もし知っていたとしても、「セカチュー」で感動した層にEaglesを売り込もうという感覚に無理があります。
曲を一回でも聴けば「叫んでいない」ことはすぐ分かるはずだし、そもそも「ここは宇宙の中心じゃ・・・ない」と歌っているんだけど。
日本のレコード会社もその中のスタッフも、世代が変わって人材不足になっていたのかもしれませんが、このころ既に日本で、洋楽が廃れていたということの証拠だったのかもしれません。
M20 It's Your World Now
最後はグレンさんのマリアッチ・ミュージックで、人生を謳歌しながら終わりましょうか。
カリフォルニアで夢破れ、ブルースを歌いながら砂漠のような街を歩き続けてたどり着いたのは、太陽が降り注ぐメキシコだった・・・というオチだったのでしょうか?
最後に:Eaglesに対する個人的で身勝手な意見
正直勝手ながら、私はHotel Californiaという曲は好きじゃありません。そもそもレゲエのリズムが嫌いだし、ギターの音の洪水(13回も音を重ねているそうですが)は、とげとげしいばかりで聴きづらく、そして何といってもその歌詞の中で、「花のサンフランシスコ」や「夢のカリフォルニア」幻想を暴露してしまったことが大きなショックなのでした。
そのことの意味や後年におけるアメリカPOPS界全体への影響を考えると、何度聴いても後味の悪い思いを感じてしまうのです。
それは例えて言うなら、「プロレスの試合には筋書きがある(八百長だ)」と暴露したような、そんな反則技的な「それを言っちゃあおしまいでしょう?」という感覚ですかね。今まで自分たちで築いてきたものを自ら壊す「ちゃぶ台返し」をされたような、虚脱感に苛まれてしまいます。(それが狙いだったのでしょうが)
また私は、あいにくですが彼らのギター・ロック系の曲は好きではありません。初期のプロデューサー:グリン・ジョンズと同様、イーグルスはアコースティックなハーモニーを中心にした「カントリー/フォーク・ロック」のバンドとして活躍を続けてほしかったと思っています。
なぜなら彼らのこの個性は他に比類・追随するものが無い、世界最高峰のクオリティであり、当時、ギター中心のロックバンドなど、ウエストコーストにはどこにでもいる時代でしたから、なにもイーグルスでこんな演奏を聴かなくても良かった、と思うのです。
どちらかと言えばさっぱりしたものが好きな私には、ジョー・ウォルシュの奏でる音楽は、血の滴るビフテキのような脂ぎったものに思えてなりませんでした。
もちろんこれは好みの問題にすぎません。個人的に何の恨みもありませんし、彼はきっと好人物だと思うのですが、曲が始まるや否や食欲が失われてしまうのです。残念ですが。
私は実は、本当のイーグルス・ファンではないのかもしれませんね。
長くなりました・・・。最後までお付き合いありがとうございました。
ではまた。
やっちまいました・・・
長い間ブーム型のマイクスタンドを使っていましたが、なんと肝心のブームのジョイント部分を破損してしまいました・・・。
これを見た方は「えっ?こんなに華奢なのっ?」と思うかもしれませんね。そう、安物だったのです。
このマイクスタンドは、大昔、私が高校生だったころ、秋葉原の高架下のパーツ屋さん街で見つけた、当時最安値のスタンドでした。価格は6,000円(安かった!)。アルバイトで稼いだお金で買いました。
当時、どんなに安くてもブーム型のマイクスタンドは15,000円位していました。もちろんすべて日本製。まだ「中国製」なんて概念が無い時代です。
その頃、日本は原材料を外国から輸入しては製品にして輸出し、手間賃で外貨を稼ぐ「加工貿易」の国だったのです。(小学校の社会科の時間に習いました)
今とはまったく時代が違いますね。もう50年近くも前の話。まだ「経済の空洞化」も「デフレ経済」も「バブル」も「平成大不況」も起きるうーんと前。マイクスタンドは高価でした。
バンド用のリハーサルスタジオでも、スタンドのレンタルは別料金だったので、それを節約するために買ったのです。後でスポーツ用品店で野球のバットケースを買い、それにスタンドを入れて、担いでスタジオ入りしていました。なんというみみっちい活動だったのでしょうか・・・!
この製品のブランドはSAITO(サイトー)と言いました。今はnetで検索しても出てきませんね。どこかの町工場だったのかな。・・・そんな最安値のものを50年も愛用されたんじゃ、メーカーさんも営業していけないですよね・・・。
現在ブームマイクスタンドは、某Sハウスさんのおかげで、2,000円位で立派なものが通販で買えるようです。大したものだなあ。「昭和は遠くなりにけり」だな。
ではまた。
ホーム・フリー/アメリカン・パイ(フィーチャリング ドン・マクリーン)
もう3月も一週目が過ぎようとしていますね。すっかり書き込みをおろそかにしていました。今までの流れからすれば、本来E-から始まるアーティストをお薦めするところなんですが、この度どうしてもお知らせたいことがあって書きました。
以前おすすめしたDon Mcleanが1971年に放った名曲"American Pie"を、若手のアカペラ・グループ"Hom Free"が、アカペラでドウーワップのアレンジをして、そしてDon本人とコラボして歌っていることをYou Tubeで発見したのです。
Home Free は2007年に結成、2014年にメジャーデビュー。既に7枚のアルバムを発表し、主にカントリー・チャートをにぎわしていますが、アカペラだけでなくバンドとしても楽曲を演奏しています。
それにしてもこの粋なアレンジ! 聞きほれてしまいます。いーなー♬
フィーチャーされたDonは、現在76歳。でも声はハリがあって少しも衰えていません。Home Freeの面々も、テクニック・発声共に最高、この上なくスイートです。
やっぱりこの曲は、今も色あせない名曲です。
そしてこの演奏は、「メロデイ・リズム・ハーモニーが、音楽の三要素」だということを、改めて思い出させてくれるパフォーマンスです。
何度でもリピートしています。
ではまた。