★Kenro Songs/旅と料理と音楽と

前期高齢者となった元・正社員サラリーマン(現在はパートタイム契約社員)は、旅と料理と好きな音楽の話と、オリジナル曲の制作で余生を過ごすのです。

子守歌に何を聴きますか? ②ALBUM ”A Capella” The Singers Unlimited

 私が子守歌として使う=眠るときに聴く音楽には、いくつかのパターンがあります。基本として必要なのは、その曲に集中することによって頭の回転を止め(邪念を捨て)興奮を抑えて落ち着くことができ、それによって自然に睡眠に入れるものです。

 そのためには、いいメロディであることはもちろん、落ち着いた曲調と構成があり、更にハーモニーやフレーズなどに「職人技」があって、聞き入ることができること。そんな曲やアーティストを探して「子守歌」にしています。

 今回ご紹介したいのはThe Singers Unlimited のアルバム”A Capella”です

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(私のコレクションです。下段の真ん中がA Capella)

 これは1974年の発売。詳しいことはラーナーノーツを読んでいただくとして、このアルバムすべてが素晴らしいのですが、特に子守歌としてお勧めしたいのが2曲目のLondon by night ・・・うっとりして、嫌なことを思い出すこともなくすぐ安眠できます。

www.youtube.com

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(LPのラーナーノーツです)

 さて、Singers Unlimitedは70~80年代に活躍し、14枚のアルバムを残しました。多重録音での完璧なハーモニー作りにこだわり、一切ライブを行わなかったそうです。女性メンバーのBonie Harmanは、POPS界で言えばKalen CarpenterやRickie Lee Jonesと似た、稀有な声質の持ち主でしたね。

 写真のとおり、私は彼らのアルバムを9枚所有しています。CDはA Capellaと76年のFeeling Freeの2枚(すべて宝物です)。本当はすべて集めたかったけど、今はAmazonでも在庫薄だし、ほとんどが廃盤です。

 こんなに素晴らしいものが、もう手に入らないなんて、たまらなく残念です。またCD-BOXセットでもいいから出してくれないかな。

 子守歌ではなくしっかり聴きたいときは、ドイツレーベルのLPレコード(すべて国内版ですが)を、OrtfonやSHUREのカートリッジで聴きます。こういうアナログ音(人の声)は、アナログのシステムで聴かないとね。  

 

【ここからは脱線です】

  ところで、以前日本でもアカペラ・ブームみたいなものがあったようですが、こういう音楽を聞かせてくれる後継者は今もいるのでしょうか?いるとしても、取り上げてくれるところがないですよね。自分で検索して探さなければなりませんが、見つかりませんね。

  昔はFMラジオが様々な音楽をかけてくれたものですが、今やFMはすっかり「音のいいAM」でしかありません。しゃべりが多すぎて曲をかけないし、かけてもDJスタイルばかりで落ち着いてじっくりかけてくれないし、結局売れ線しか流さないし、なんだかCMと番組や局のジングルを流すのだけが目的であって、音楽ファンを育てようという気もないみたいに思えます。

  若者が洋楽(音楽性としてJAZZ,R&B,C&W,BLUES,ROCK)を聴かなくなったのは、日本のアーティストのクオリティが上がったこともありますが、HipHop/Rapの台頭(=メロディが無いしSlungばかりで何を言ってるかわからない)、音楽マスコミの衰退(=編集者の世代交代が進まず、自分たちが若い頃のアーティストばかり特集している)に原因があるのではと思います。

 

ではまた。