★初老のソングライター:ケンローのオフィシャルBlogはここです

定年退職した元サラリーマンが日々の生活と音楽制作と格闘する記録です

★YouTubeに登録しました・・・!

 苦節10か月(?)、ついに、You Tube上に1曲目「パワフル・スマイル」をアップいたしました。

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 いやーそれぞれのソフトの使い方が分からなくて、難儀しました・・・。何せヘルプや取説を読むのが大嫌いなものですから。

 

 元の音声データは Logic Pro X で10月に一応完成し、MP3データも作りましたが、公開の場をどれにしようか、長らく迷っていました。

 親切なブロガーさんたちの話を読んで、Sound Cloudがいいらしいと思ってID登録を試みましたが、画面が全部英語でよくわかりません。それじゃDropBoxで十分かとも考え、こちらもID登録までは行くのですが、その後の細かい説明で嫌になってしまって進みません。

 更に様々なブログを拝見すると、やっぱりYouTubeを使う方が一番多いように感じ、使おうと決めましたが、動画をどうするかというところで立ち往生していました。

 いろいろ悩んだ末、結局 Logic のシーケンス動作をQuick Timeでキャプチャし、i Movieで歌詞を書き込んで「動画モドキ」をでっち上げてみました。曲を再生しながらミキサーやエフェクトの設定を確認している画面です。真剣に見ていると目が痛くなってきますので、なんかやってるなー程度でお茶を濁すことにしてください。

 

 なお、あらかじめお断りしておきますが、私は「初老のソングライター」と自称していますが、「シンガー」とは標榜しておりませんので、歌唱のクオリティにつきましてはご容赦ください。

 ハッキリ言って、歌手が出来る声質じゃないし、自分でも気持ちが悪いくらい音は外れています。歌詞も微妙です。しかし、メロディとアレンジはそれなりに作りこんだと思っています。

 音楽のジャンルは「20世紀のアメリカンポップス」です。あの頃どこかでヒットチャートの最高位30何位だったかな・・・というところを狙っており、一般受けは目論んでおりません。でも自分はこういうのが好きなんです(それが唯一の自信!)。

 

 では、御用とお急ぎのない、暇で暇でどうしようもない方、変なものを見聴きしたがるモノ好きな方、何があっても冷静でいられる方、めったに怒らない気の長い方、試しに5分間、耐えて聴いてみていただけますでしょうか。

 今後ともよろしくお願い申し上げます。

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パワフル・スマイル - YouTube

 

 

子守歌に何を聴きますか? ①”Disney Girl(1957)”

 私は寝床に入るといろいろなことを考え、脳が興奮してしまう癖があって、なかなか寝付けません。そんなときはWalkmanのタイマーを30分に設定し、落ち着いて集中できる曲を「子守唄」として聴くことにしています。

 いくつかパターンはあるのですが、その中で最も多用するのが、Bruce Johnston のペンによる名曲”Disney Girl(1957)”です。

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Bruce Johnston - Disney Girls - YouTube

 この曲はもともとBeach Boysの”Surfs Up”というアルバムで発表されていますが、正直このバージョンは、ギターのフェイズシフターがかかりすぎて浮いてるし、全体のアレンジも今一つのような気がします。

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Beach Boys - Disney Girls - YouTube

 カバーで秀逸なのは、なんといってもArt Garfunkelのもので、アレンジも歌唱もハーモニーもパーフェクトと言え、もはやカバーではなくArtのために書かれた曲と言っても良いのではないかと思います。

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Art Garfunkel - Disney Girls - YouTube

 アレンジの点では、夫婦デュオのCaptain & Tennilleのバージョンがいい味を出しています。Toni Tennilleの歌は少しぶっきらぼうで、Bruceよりも男らしい感じですが、夫であるDaryl Dragonのエレピの演奏が素晴らしく、思わず聞き入ってしまう名演と言えると思います。 

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Disney Girls - Captain & Tennille - YouTube

 最後にBruce本人のバージョンですが、バンド形式のものよりピアノソロで歌っているもののほうが、情感がこもっている気がします。

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 近年は再びバンドの中でライブでも披露しているようです。往年の声のハリはすっかりなくなりかすれ声ですが、大事に歌い続けてきたのであろう、年輪を感じさせる味わいがあります。

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 このように、いくつかのバージョンを並べて聴くと、自然と演奏や歌声に集中することになり、私は余計な考え事をすることがなくなります。脳の活動が緩やかになり、そのうち心地よく眠りにつけるのです。

 不眠で困っている方、一度お試しになってはいかがでしょうか。

 

ではまた。

M1について(KORGじゃないほうの)

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<M1の取説>


 

 2018年のM1GPも面白かったですね。

 個人的には、かまいたちジャルジャルが良かったな。特にジャルジャルの「ゼンチン」は本当に笑った。久しぶりに腹と頬が痛くなりました。但し彼らは決勝戦で使い古しのネタを持ってきてしまった。「あと一ネタ」が用意できていれば・・・。惜しい。

 優勝は和牛でも良かったと思うけど、最後に置きに行った感が出てしまった。もう一つどんでん返しを用意していれば決まってたかな。

 霜降りはボケもツッコミも、新しいスタイルを開発して見せた。そこがハナの差一つ前へ出た理由でしょうか。

 

 ところで、せっかくの素晴らしかったM1に水を差した(水をかけた)出場者がいたようで、お笑いのファンとしてはとても残念だし情けないですね。「自分の感情だけで審査した」と思っている時点で彼らは何も分かっていない。上沼さんが「嫌いです」って言ったのを本心と捉えるのは短絡でしょう。

 本当は「そのやり方じゃ万人受けしない(=「おばちゃん達には嫌われる」)ということ、だからそれ以上どんなにやっても高得点はとれないということを、彼らが傷つかないようにオブラートに包んで分かりやすく表現したかったのだと思う。

 でも上沼さん、彼らが努力していることは知っているから、親心から、自分のせいにして半分「ボケ」ている形なのに、それに気づかないのはだめだな。

 そのボケを拾って、皆が笑えるノリツッコミをとっさにできるように芸を改良してほしい。「更年期障害」というフレーズは、ボケ役に言わせれば何倍も膨らむでしょ。ツッコミが使ったらあかん。一回で使いきってしまう。

 

 M1で優勝するってことは、翌日からいきなり全国区になるということでしょう。生放送の観客は若い女性ばかりだったけど、寄席やTVで見てくれる人口は、おばちゃんが圧倒的なんだからね。ジャルジャルやミキのことを「好き」って言ってたのも、おばちゃんたちには人気出るよという評価からであって。決して個人的な好き嫌いだけじゃないはず。そこは分からなくちゃ。ちょっと近視眼すぎたね。

 いずれにしろ、奇行や驚きを狙うスタイルや、相方をいじめているように見えてしまうのは、素直に笑えないので長続きしないと思う。

 しっかり謝罪して反省して、懲りずに頑張ってほしい。

 

SONY MDR-CD900STを買いました

 長年使っていたヘッドホン(SONY MDR-Z500)がだいぶくたびれてきたので、思い切って、ついに、あの名機 MDR-CD900STを買いました! 

 SONYのメーカー本体ではなく、CDやゲームソフトのSMC(SONYミュージックコミュニケーション)さんが販売しているのはちょっと驚きました。

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MDR-CD900ST

 1985年、私がまだ20代でオーディオ店の販売員としてヘッドホン担当をしていた頃、前身である「MDR-CD900」が発売されました。当時は確か25,000円位だったと思います。

 CD900STはそのマイナーチェンジ版で、1989年の消費税導入後(物品税が廃止された結果)抑えた価格で発売されました。金メッキ接点ブーム以前の設計だから、プラグがシルバーのままです。でもあの時から、モニター用として間違いなくNO.1の音質と思っていましたが、久しぶりに使ってみると、やっぱりそうでした。

 基本のスペックがそもそもいいし、一つ一つの音がくっきりはっきりしています。でも最大の特徴は、音の違いや変化が聴き分けられること。

 

 一番すごいのは、DAW上で各パートのエフェクトの設定を変えたときなどの音の変化が、明確に聴き分けられるんです。

 例えば、録音済みのエレキギターの音を聴きながら、プラグインのアンプシュミレーターでプリアンプやキャビネットの設定を変更したとき、音の違いがはっきり聴き取れます。 また、ボーカルのエキサイターやリバーブのかけ具合の調整なんかも明瞭になります。「どっちがいいかな~」なんて悩んでいた部分が、「あ、こっちがいい」と、瞬時に判断できるのです。これは大きい!一層やる気が出ます。

 作業効率もグンと上がりますね。良いモニター機材を使うということは、こういうことなんですね。分かっているつもりだったけど、体験として分かっていませんでした。もっと前から買っておけばよかった。

 

 ではまた。

 

 

 

ELOのヒュー・マグダウェルさんが亡くなられました

 またまた訃報です。

 Electric Light Orchestra の初期メンバーでチェロ奏者のヒュー・マクダウェルさんが、11月6日に亡くなられたとのことです。

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元ELOのチェリスト、ヒュー・マクダウェルが65歳で死去 | NEWS | MUSIC LIFE CLUB

 この写真は1978年にロンドンのウェンブリースタジアムで行われたコンサート(アウト・オブ・ザ・ブルー・ツアー)のライブLD(レーザーディスク)のジャケットです。左上のチェロ2名の左側と、右下の写真で立ってチェロを弾いているのが彼。カッコよかったな。65歳って、私と5歳しか違わないじゃん!

 ELOは当時このツアーの直前に来日し、武道館でコンサートを行いました。確か同時期にBob Dylanも来日して、多くの友人はそちらの話題で持ちきりでしたが、私は断然ELO! 友人にはELOファンがいなかったので一人で見に行きましたが、寂しいどころか大満足のコンサートでした。

 2階席の前のほう、けっこういい席でした。設備上の問題があって大きなUFOのセットはできないようでしたが、緑色のレーザー光線は出まくりで、目でも楽しく、ヒット曲オンパレードの充実ライブでした。英語の歌詞なんてテキトーですが、とりあえず全曲一緒に歌える! こんなこと後にも先にも他にありません。すばらしかった思い出です。その中でヒューさんを、直接見て・聴いていたんですね。その節はありがとうございました。ご冥福をお祈りします。

 

 さて、ELOことJeff Lynneさんは、1年ほど前に最新のライブ音源と映像を発売しています。こちらも今年、入手しました。

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 40年たっても、基本的にセットリストはほとんど変わっていません。アレンジもほとんどスタジオ盤通りです。すごいことに、70歳過ぎているのにJeff本人の声のキーも変わらずです。さすがに何曲かで一番高い所をバックコーラスに任せているところもありますが、ファルセットも基本的にしっかり出ています。

 変わったところと言えば、やはり全体の雰囲気と言いましょうか、若い頃はギラギラしているし曲のスピードも走り気味でしたが、ここではゆったり、噛み締めるように演奏してくれます。観客も当時からのファンが多いようで、タテノリではありません。

 

 それから、バンドメンバーが一新されています。初期のキーボード奏者、Richard Tandyさんだけは在籍しているようですが、このコンサートには不参加。

 若いメンバーによるタイトな演奏は歯切れよく精密で、曲の良さ・アレンジの良さが浮き彫りになります。ドラムもBev Bevanのようなもっちゃりしたドラミングではなく、軽快で聴きやすい。

 全体として集大成に相応しい演奏です。Jeffさんも幸せそうで、いいライブです。

 往年のアーティストが幸福な晩年を送っているのを見届けるのは、いいもんですね。

 

ではまた。

 

神戸:手塚治虫記念館へ行ってきました

  今回も「音楽」の話題ではありませんが、偉大なクリエーター/ストーリーテラーについて話をさせてください。 

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「大阪・神戸エンタメ・B級グルメツアー」の後半は神戸です。

 よしもと新喜劇を見た翌日、妻と義兄の嫁さんを宝塚大劇場にある「Salon de Takarazukaステージスタジオ」に連れてゆきました。ここでは、歌劇のスターと同じ衣装に身を包み同じ化粧をして、ポーズを取りながら記念写真取ってもらえる「メイクステージ(舞台メイク)」というサービスがあります。妻から「一生に一度でいいからやってみたい」という依頼があり、2か月前にnetで予約をしていました。

 所要時間は約2時間とのこと。さすがにただ待っているわけにもいかないので、私と義兄は、暇つぶしもかねて、宝塚劇場のすぐ近くにある「手塚治虫記念館」を見学に行きました。

www.city.takarazuka.hyogo.jp

  なおB級グルメツアーの詳細はもう一つのブログをご覧ください。 kenro1601b0.hatenablog.com

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 訪館の2日前、今年2018年11月3日は、「漫画の神様」こと手塚治虫先生の生誕90年だったそうです。宝塚市は手塚先生が5歳から20年間住んでいたところで、それを記念して設置されたこの記念館では、手塚さんの作品や関係する資料などを集めて常設展示しています。

 手塚先生は17歳でデビューしていますから、ここ宝塚市は「天才漫画家・手塚治虫」のまぎれもない「故郷」なんですね。「宝塚市立」=公立というところがすごいです。

 

 「火の鳥」のモニュメントを見ながら入館すると、物腰穏やかな女性スタッフさんが迎えてくれました。

 1階ではデビューの頃からの作品(単行本)のいくつかが、カプセルに入った形で展示されていました。また奥のミニシアターで20分のオリジナルアニメ「オサムとムサシ」という映画を上映していました。第二次大戦中、子供時代の自然や虫たちが大好きな手塚少年が、隠れてノートに漫画を描いていたころのお話。「紙の砦」という作品に描かれていた自叙伝の一部をアニメ化したもののようです。

 エンドロールを見ていて、プロデューサーは手塚さんの息子の真さんだということが分かりましたが、その後、監督:りんたろう 音楽:冨田 勲という二人の巨匠の名が入っていて、東映動画ファンでもある私は、驚きとともにしみじみしてしまいました。

 

 2階ではフランスで開催された「アングレーム国際漫画祭」の凱旋展が行われていました。手塚作品の単行本や漫画原稿の一部(印刷直前の、ホワイトや吹き出しの写植文字も生々しいもの)を、作品ごと・時代ごとに展示し、その作品の書かれた事情や手塚先生の工夫や苦悩まで、詳細に深堀して解説していました。

 ロシアの文豪ドストエフスキーの名作文学を漫画化した「罪と罰」などもあり、私はけっこうリアルタイムで読んでいましたので、「ああ、この作品はそうだったな」「この場面は読んだことあるなー、こんなふうにホワイト(白いポスターカラーによる書き損じや汚れた部分の修正)が入っていたのか」など、懐かしさを感じながら見学しました。

 

 ちなみに、私は小学生の頃は漫画小僧で、毎日学校から帰ったあとは書店に行き、一日2時間くらい漫画雑誌の立ち読みをするほどでした。その頃私の将来の夢は「漫画家になること」でしたし、中学校時代は自分で画材を買ってA4ケント紙に墨汁とスクリーントーンで漫画原稿を書いたりしていました。(ろくなものは書けませんでしたが) 手塚さんが主催した半分同人誌のような雑誌「COM」も、毎号購読していました。〈館内にCOMの展示もありました)

 

 2階の奥には、昔、講談社が20年くらいかけて刊行した「手塚治虫漫画全集」があり、自由に読むことができます。私は一番読みたかった「ふしぎな少年」を一心不乱に読んでしまいました。

 この話は、四次元のことがモチーフになっていて、ある中学生の少年が四次元に迷い込んだことから時間を止める能力を身に着け、それを利用して悪者をやっつけ市民の平和を守ってゆくお話で、どんなに凶悪な外国のギャング団が暗躍しても国際問題にはならず、一般市民目線での勧善懲悪が実現していて(当時、自分にはそんな語彙はありませんでしたが)安心して楽しめる作品でした。 

 自分の年代で手塚治虫さんと言えば、1950年代後半から60年代一杯くらいまでの、SFに根ざした冒険もの・ミステリーものを連続して書かれていた時代が一番好きですね。(私は1958年生まれ)

鉄腕アトム」:「地上最大のロボット」が一番好きかな。(いづれ人口が減少した日本は、アトム一家のようなロボット家族が人間と同じように生活する世の中になるのでしょうか?)吾妻ひでおさんも言っていた通り「ホットドッグ兵団」は本当にかわいそうだった。「地球最後の日」は、タイトルはすごいけど話とキャラクターが今一だなと思っていましたが。

「フィルムは生きている」:主人公・宮本武蔵のアニメーションへの一途な思いが感動を誘います。ライバルの漫画家・佐々木小次郎が意外といい奴だったのも泣けた。作曲家ベートーベンの「ハイリゲンシュタットの遺書」のエピソードを学んだのは、確かこの漫画です。

「ビッグX」「マグマ大使」「W3」「フライング・ベン」「どろろ」「バンパイヤ」「グランドール」:異形の人間、人間と動物/人間と鬼(異生物)との間(混血ではない・・・今で言うハイブリッド)の生物という概念に心を奪われた作品群。

「バックネットの青い影」なんて、怖かったなあ。 部屋の中を何度も振り返りながら読みましたね。

 私は手塚治虫さんと藤子不二雄(特に藤本弘さん)に、情操教育をしてもらったようなものです。一番学んだのは「正義感」だったと思います。

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(館内案内パンフレット)

 手塚治虫さんは1950年のデビュー以来、常に漫画界の第一線で売れっ子作家として地位を築き、アニメーション制作会社(虫プロ)の設立などもあり、現代ではすっかり「漫画の神様」と賞され、その人気・実力の評価は不動のものですが、しかし1970年代、一時人気に陰りが出た時期があります。

 当時は、漫画雑誌の主流が月刊誌から週刊誌に移る時期でしたが、毎週必ず複数の雑誌に手塚作品が乗っていました。しかしその後は時代が変わり読者が成長・成熟したことに伴い、劇画ブームや青年向けコミック誌の台頭が起こった結果、漫画も夢物語ではなくリアリズムに走らなければ受けない(売れない)時代になり、手塚さんは時代に合わせて作風を変え、だんだん子供向けの作品は描かなくなってしまいます。

  当時、中学生になった私は、あの「楽しい、わくわくする手塚漫画」はすっかり影を潜め、画風が大人向けに変わり、ストーリーもリアルでシュールな現実を突きつける、身もふたもないものに変わったことを感じていました。

 私はそれでもファンでしたから、しばらくの間は中学生のくせに青年誌まで手を伸ばして読んでいましたが、いつの間にかテーマが重くなり、ハッピーエンドが期待できなくなり、したがってだんだんと読後感が悪くなり、中には吐き気がしそうなものもあり、しだいに私は手塚ファンではなくなってしまいました。

 そして子供時代にあれほど愛した、素直で・純粋で・強くて・可愛い「鉄腕アトム」を、作者自らが貶め、汚し、古くて役に立たないものの象徴としてゴミのように扱った「アトム今昔物語」を読むに至り、私は深く心を傷つけトラウマを作ってしまいました。

 そのトラウマがどうにか癒され、手塚作品をリアルな人間ドラマとして通読することができるようになったのは「火の鳥」だったでしょうか。それでも「復活編」での重要なキャラクターであるロボット「ロビタ」は、今でも心の中に刺さったままの「トゲ」なのですが。

 ちなみに、火の鳥復活編とロビタに関しては、古今亭凡渡さんという方が2年前に

下のブログで詳細を解説されています。ご興味のある方はどうぞ。

bond-kokontey-bond.hateblo.jp

 

  当時、幼稚園でいじめにあい、小学校でも主流グループの動きを遠巻きに眺めるしかできなかった子供の私が、浮世を忘れて夢中になれる「娯楽」だった手塚漫画が、やっと多くの主人公達と同年代になって「これからいよいよ満喫できる」と思ったとたん、流行や社会問題を定義し考察し「悩ましい現実をつきつけるメデイア」に変わっていってしまったんですね。

 今にして思えば、それは漫画と言う表現方法そのものが、今日、日本人の文化や精神的アイデンティティまでも表現する大きなメソッドとなり、Cool Japanと言われるほど称賛を浴び、世界中の少年少女までが夢中になるギガメディアとして成長するに至る過程で、逃れることのできない「脱皮」あるいは「洗礼」だったのでしょう。

  当時、手塚先生はその流れに乗って、自分がトップを走って育ててきた漫画の世界においてもう一度トップを取り戻すために苦悩し、漫画を単なる子供のための暇つぶしの道具から、真のトータル・エンタテインメントのための新しいメディアとして確立させるために、更なる努力を続けておられたのだと思います。その働きかけがあったからこそ、そのDNAを引継ぐ後進の作家〈大友さんやら浦沢さんやらetc.etc.〉が世に出て、世界中の評価を受けるに至ったのでしょう。

 改めて見直してみると、手塚治虫は「漫画の神様」と言われますが、ここで言う「神」の「技」とは、それまでの、子供向けのおとぎ話の延長でしかなかった「漫画」とはちがう、現代に血がつながるホモサピエンスのような「マンガ」や「アニメ」を生み出した造物主であること、その種の子孫のために基本のメカニズムや多様性をいくつも生み出し、定義し、DNAに書き込んで残したこと、ではないでしょうか。

 手塚先生は平成元年2月に60歳で亡くなられています。今の私と同じ年齢ですが、今にしても手塚先生の足元にも及ばない自分の凡人ぶりを、改めて思い知らされた気がしました。

  記念館の中に滞在したのはわずか2時間ほどでしたが、私の中では時間が止まり、50年以上の過去にタイムトリップした思いで、ただただ童心に帰って立ち尽くしていました。手塚治虫=本当に偉大な才能でした。 

 

 なお「手塚治虫記念館」は、リニューアルのため2018年12月25日から2019年3月31日まで休館とのことですので、これから行こうと思われる方はお気を付けください。

 今回、ちょっと思い入れが強すぎましたかね。ではまた。

大阪:「なんばグランド花月(NGK)」で、よしもと新喜劇を見てきました

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 11月3日から6日までの日程で、大阪・神戸へエンタメとグルメ目的の小旅行に行ってきました。「音楽」テーマとはちょっと違いますが、エンタテインメント(ライブ)の話題ということで書かせてもらいます。

 私も妻も「お笑い」は大好きで、子供の頃からいろいろ見てきました。今は東京MXTVで毎週火曜日に「よしもと新喜劇」の舞台中継があり、毎週見ている中でやはり生で見たい!という気持ちが沸き、チケットを予約して行ってきました。

 チケットは「チケットよしもと」のサイトで、公演日の3か月前から予約することができます。今回のチケットは、8月下旬の予約受付開始日の開始時刻直後に申し込んだため、なんと最前列Aの18・19席が取れたのです。

 

 前日の昼頃大阪に入り大阪城を見学。翌日、水族館の「海遊館」で巨大ジンベイザメを眺め、その間、なんば・千とせ(NGKの1階)の「肉吸い」、新世界の串カツ、道頓堀のたこ焼き・お好み焼き/ネギ焼きと、大阪粉もんグルメを堪能した後、午後3時に劇場へ入りました。

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(1階が入場券売り場、2階が劇場入口です)

 

15時45分、開演のブザーが鳴り、前説の女子グループの後、さっそく演芸が始まりました。

1組目 漫才:ラフ次元

 キャラクターに嫌みがなく、元気があって滑舌が良い。台本がもっと良ければ、今後出てくるであろうコンビだと思いました。

2組目 漫才:アキナ

 やはりおもしろい。実力があります。幼稚園児が言う「バブゥと言うほど子供じゃない、公文行くほど大人じゃない」というセリフにはまりました。

3組目 落語:桂 小枝

 TVのバラエティ番組で見るような「下っ端」感はまるでなく、もうすっかりベテラン感を醸し出しています。特に話は語りませんでしたが、ギャグ満載で場内を沸かせていました。

4組目 漫才:Wヤング

 大阪伝統のしゃべくり漫才。ボケの平川さん、77歳でようやる。相方・佐藤さんも64歳なのに舞台中を走り回って若々しい。ギャグはベタだけど。これも大阪。

5組目 漫才:メッセンジャー

 朝のTVのワイドショーで見た人が舞台に! 「大阪のおばちゃん」いじりで観客の大阪のおばちゃんが大笑いしていました。エネルギッシュでパワーがあります。

6組目 落語:月亭八方

 若い頃TVの「やんぐおーおー」で、若手落語家ユニット「ザ・パンダ」を名乗っていたころから見ていましたが、今や大阪の大御所。よしもとに入って50年だそうです。大阪落語の正統派の口調ですが、表現力豊かで爆笑の連続でした。

7組目 漫才:中田カウス・ボタン

 こちらも結成51年とのこと。カウスさんがボタンさんの浮気癖などをからかういつものネタですが、何度聞いても「間」の取り方、イントネーションが面白い。安定と円熟の境地。

 

 第一部の演芸はこれで終了。休憩の後、いよいよ新喜劇が始まります。

よしもと新喜劇

 酒井藍ちゃんが座長。「仲居さんは小学生」というタイトルで、旅館が舞台の新喜劇お得意のパターンです。TVでは12月に放送されるとのこと。いつもTVで見るより舞台が小さく感じましたが、なにせかぶりつき。俳優さんの生の声が直接聞こえ、迫力が違います。

 

藍ちゃんは声がよく通ってカワイイ。自然と中心になっている。

Mr.オクレさん、不健康を売りにしているが、結構りりしい! 

池乃めだかさん、背は低いけどオーラが違う!

浅香昭恵さん、「ブサイク」で売ってるが、60歳にしては若くてピチピチしてる。

諸見里くん、以外に滑舌が良い!

森田マリコンヌかわいくてセクシー! 身体のキレが違う。

鵜川さんも見られるとは。

皆がキラキラして、トップアクターですね。憧れのオールスターです。素晴らしい!

 

夕方6時過ぎに終了。劇はギャグ満載で大笑い。面白かったー。次は辻本座長、すっちー座長の回も見たいですね。近ければ何度でも来たいです。本当に堪能しました。